新寿堂はNOLTY手帳の
メイン工場です
SHINJUDO is the main factory for “NOLTY” notebooks.
印刷
紙もインクも生きている
手帳に使われる紙は、インクが滲まずかつ薄く一般の用紙に比べても特殊です。そこに、全ページ同じ濃度で印刷していきます。
しかし、紙もインクも生きています。
少しの気温や湿度の変化で紙は伸び縮みし表裏のデザインにズレが生じることも。それを発見出来るのは、職人の長年の勘と鋭い目線です。
断裁
大裁ちの精度があとの工程のベースとなる
印刷された紙は、印刷基準面の絵柄を基準に、寸法精度、直角精度を高精度で断裁します。断つ所を決めるのはわずか0.2mmトンボ線。
印刷用紙をレーザー光線と職人の目視で確認。少しでもズレが生じていると感じれば、束と機械の間に紙を挟み微調整していきます。
断ちの技術は新寿堂が誇る技術の1つです。
折り
職人が製本された本の仕上がりをイメージしながらチェック
折機を使い1枚の紙を折り返し、16ページでひとつの折となります。
印刷・断裁から引き継がれた精度を保つため、左右のページで罫線にズレが生じていないか、職人が細かく検品を行います。
機械が進化しても、必ず人の目を通して確認することは新寿堂設立当初から変わらない。
丁合い
折られた紙は、一冊の順番ごとにまとめられいよいよ手帳の形が見えてきます。
かがり
一日に何回も開いたり閉じたりを繰り返す手帳は、一年間の使用に耐えられる耐久性が求められます。
耐久性に優れた糸かがり製本を採用しています。
背固め
糸でかがられた本は、糊を使い背の部分を固めます。
紙や糊といった温度や湿度に左右される不安定な素材を、強度に固めつつ、しなやかに開く絶妙なバランスを保っています。
見返し貼り
厚めの紙で作られた本の前後に見返しと呼ばれる紙を貼っていきます。
シワにならないように特殊な糊と機械を使用しています。
寒冷紗巻き
手帳の強度を更に高めるために、百科事典などにも使われるガーゼのようなテープを貼ります。
焼き付け
手帳の中身と内表紙が密着するように、鉄板の上を通します。
これにより、美しく仕上がり、強度が高まります。
小口色付け・金付け
「見た目にぬかりなし、切断面(小口)も美しく」
仕上がった手帳は、汚れ防止と高級感を出すために小口に色付けをしていきます。
さらには、瑪瑙と呼ばれる石で小口を磨くことで輝きを出します。
小口には高級感を出すために、金や銀の箔をつけることもできます。
海外製の手帳と違い、新寿堂の金箔は雨などにぬれても落ちにくく、手を汚すことはありません。
表紙付け
「一つ一つ、熟練の技で丁寧に」
一般のくるみ手帳は、最終の仕上げで糊を使い機械で表紙を貼りつけていますが、
特殊なポケットがあるNOLTY能率手帳は、機械ではなく手作業で一つ一つ丁寧に仕上げています。
糊が乾かないように素早く、かつ他の場所に汚れがつかないように気をつけながら毎日平均4,000冊~5,000冊を手作業で仕上げています。
NOLTY担当者の声
NOLTYの品質を守る新寿堂
手帳にとっての品質とは使い手の気持ちを考えた真心。
手帳の品質といってもピンとこないかもしれません。実は手帳の製造は書籍と違い、高い印刷精度、製本精度が要求されます。手帳には多くの工程があり、それぞれの精度管理が使い心地に影響します。例えば手帳を開いたときのレイアウト。右ページと左ページの上下の罫線が1mmずれていると人の目にはかなりずれていると感じます。また、製本が雑だと使用しているうちに本にゆがみが出てページがめくりにくくなってきてしまいます。その小さなひずみが使う人のストレスとなってくるのです。
日本で初めて時間目盛りを入れた手帳として、日本のビジネスパーソンを支えてきた能率手帳。その人気は高い機能性だけでなく、丁寧なもの作りの現場が支えています。能率手帳をともに創って60余年。それは使われる方の様々な要求に応え、研究開発してきた歴史でもありました。2013年、新寿堂はNOLTYの誕生とともにさらに高い品質、新しい技術に挑戦するために株式会社 日本能率協会マネジメントセンターのグループ会社になりました。今まで以上に企画と現場が連携し、新しいNOLTYの世界を創っていきます。
株式会社日本能率協会マネジメントセンター
NOLTY企画担当